09月27日 17:00
発行 第11860号
岐阜県岐阜市を中心にスーパーマーケットを展開していた「スーパー三心」が、2025年9月24日、群馬県を拠点に関東・東海エリアへ店舗を拡大しているベイシアと共同でプレスリリースを発表しました。
2025年10月31日付(予定)にて、三心の発行済み全株式をベイシアが譲り受ける株式譲渡契約を締結したことが告知され、事実上のベイシアの完全子会社となることが明らかになりました。
これにより、岐阜県発祥で岐阜県全域に広く展開していたスーパーマーケットは、バローのみという状況になります。
(エリア限定では中津川市のスマイル、高山市の駿河屋・さとう・BOSS、下呂市のマツオカのみ)
今後、三心とベイシアがどのように展開していくのかを、ここで改めて確認してみましょう。
2025年10月31日付(予定)にて、三心の発行済み全株式をベイシアが譲り受ける株式譲渡契約を締結したことが告知され、事実上のベイシアの完全子会社となることが明らかになりました。
これにより、岐阜県発祥で岐阜県全域に広く展開していたスーパーマーケットは、バローのみという状況になります。
(エリア限定では中津川市のスマイル、高山市の駿河屋・さとう・BOSS、下呂市のマツオカのみ)
今後、三心とベイシアがどのように展開していくのかを、ここで改めて確認してみましょう。
目次 (読むのに約8分)
三心とはどんなスーパーだったのか?

スーパー三心は、岐阜市西荘に本部を構え、スーパー三心鏡島店の西側に位置していました。
この鏡島店が事実上の本店であり、2009年には店舗の建て替えを行い、東側に新しい店舗をオープンしました。
岐阜市を中心に複数店舗を展開していた地域密着型のスーパーとして、長年地域に親しまれてきた存在です。
三心は昔からのディスカウント

筆者は岐阜県西部で育ったため、利用頻度は高くなかったものの、三心といえば「日曜日の朝市」が名物。
2010年台ごろまで実施されたいたと思いますが、週末の買い出しには欠かせない存在でした。

三心の特徴的な惣菜の梱包方法も印象的でした。
透明なトレイに並べられた揚げ物をラップでぎゅっと包んだ、あの素朴な見た目と確かな味のファンは多かったのではないでしょうか。

店内では段ボール陳列も多く見られ、とにかく実用的で低価格を追求した売場構成。
生鮮食品だけでなく、カップ麺やアルコール類などの品ぞろえが豊富で、安心して利用できるスーパーでした。
三心がどこから変わったのか?

最後の新規出店は、2013年10月25日に開業した「スーパー三心可児店」で、それ以降は新店舗のオープンは確認されていません。
2018年頃には、岐阜県養老町への出店計画が浮上しましたが、最終的に中止が確認されています。
その後、比較的新しい可児店の閉店を皮切りに、北方店、関店、河間店、池田店など次々に店舗が閉店。

2023年以降は、まだ建物の新しい江南店や蘇原店が閉店し、大阪屋ショップへと居抜き出店。
また、芥見店もカネスエが引き継ぐなど、店舗の整理が進みました。
この10年間で明らかに、企業方針は拡大から縮小へと転換されていたことがうかがえます。
三心を引き継ぐのはベイシア
ベイシアは、ワークマンやカインズなどを展開する企業としても知られ、北関東では圧倒的な店舗網を誇ります。

2000年代初頭から岐阜県での出店を計画していたものの、関ケ原町や垂井町での出店は実現せず。
初出店は2009年、カインズモール関への出店でした。
その後、愛知県を中心に展開する中で、岐阜県内での出店は停滞。
今回の三心の株式取得は、岐阜エリアの再進出という意味合いを持っています。
一方、バローが積極的にM&Aで他社を取り込んできたのに対し、ベイシアは基本的に単独での成長を続けてきた非上場企業。
今回の三心取得は、非常に珍しいケースです。
ベイシアの強みは、グループの力を活かした商品開発力にもあります。
特に「Beisia Premium」として展開するプライベートブランドは、低価格でありながら品質が高いと評判で、もし三心の店舗でこれらの商品が買えるようになれば、地域の消費者にとって大きなメリットとなるでしょう。
ベイシアは三心をどうするのか?

ベイシアが発表したプレスリリースからは、以下のような方針が読み取れます。
・地域密着の強化
岐阜・愛知エリアでの基盤強化を狙い、地域住民に密着した店舗運営を続けるとしています。
・相互補完と価値創造
三心の販売ノウハウと、ベイシアの調達・物流・IT基盤を融合させ、より魅力ある売場づくりを目指すとのこと。
これは、三心の歴史や地域性を尊重しながらも、より効率的かつ現代的な運営に転換する狙いが感じられます。
まとめ
今回の買収発表を受け、当面は三心ブランドのままで店舗運営を継続する方針が示されています。
ただし、今後の改装を機にベイシアブランドへ転換する可能性もあり、その判断は今後の動向に委ねられています。
筆者の周りやSNSでは、「ベイシアのプライベートブランド商品が岐阜で買えるようになるなら嬉しい」といった期待の声がある一方、「昔ながらの三心の雰囲気がなくなるのは寂しい」と、慣れ親しんだスーパーの変化を惜しむ声も聞かれます。
縮小を余儀なくされていたスーパー三心は、従業員と地域のために精一杯の対応をしてきた様子がうかがえます。
時代の変化とともに、地元密着型スーパーも大きな転機を迎えています。
「新しい三心」はどのように進化していくのか。
今後の動きにも注目していきたいと思います。
AIによるこの記事の解説
情報の網羅性スコア:94/100
- ポイント1: スーパー三心がベイシアに全株式を譲渡し、事実上の子会社化が決定された。
- ポイント2: 三心の地域密着型の営業スタイルや特徴的な惣菜・陳列方法など、過去の様子が写真付きで詳細に解説された。
- ポイント3: ベイシアによる今後の運営方針や、ブランド転換の可能性、地元住民の反応についても丁寧に触れられている。
- Q. スーパー三心はいつベイシアに譲渡されたの?
- A. 2025年10月31日付で株式譲渡が行われる予定です。
- Q. ベイシアは三心の店舗をそのまま使うの?
- A. 当面は三心ブランドのまま運営を継続する方針です。
- Q. ベイシアの商品は三心で買えるようになる?
- A. 将来的に「Beisia Premium」などが導入される可能性があります。
- Q. 三心の特徴だった日曜朝市は続くの?
- A. 現時点で朝市継続についての発表はありません。
- Q. 岐阜県内の他の地元スーパーは?
- A. バローのほか、中津川市のスマイルなどが残っています。
よくある質問(FAQ)
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また、全体のお問い合わせや、岐阜県にてお店のオープン情報などもお気軽に教えてください。(自薦他薦問わず)
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