発行 第11798号

【浜松餃子】丸和商店が閉店。55年の歴史に幕を下ろした名店の味と、代わりになる店を徹底検証。

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初版 フィードバッグお待ちしています
エリア:静岡県 浜松市西区  
筆者:
【浜松餃子】丸和商店が閉店。55年の歴史に幕を下ろした名店の味と、代わりになる店を徹底検証。
1969年(昭和44年)創業以来、丸和商店は浜松で長年親しまれた餃子専門店でした。
店構えからは「昭和の時代から餃子一筋」の精神がにじみ出ており、流行に流されることなく、自分たちの味を守り続けてきた職人気質が感じられます。

いわゆる飲食店というより、まるで“餃子を作るためだけの工房”。
一品に魂を込めた、そんな姿勢が多くの常連を惹きつけてきたのです。

そんな丸和商店が、2024年12月28日をもって突然閉店。
55年という歴史に幕を下ろしました。
今回の特集では、改めてその味と存在感を振り返りながら、代わりになるお店があるのか検証していきます。


訂正:2025年8月10日
本記事では以前、無人販売所を「石松餃子」と記載していましたが、正しくは「浜太郎餃子」の無人売店です。
また、実食の調理レビューも浜太郎餃子に統一しました。
なお、石松餃子と浜太郎餃子は別ブランドです。確認不足により誤解を招く記載となり、訂正しておわびいたします。




目次 (読むのに約11分)

  1. 閉店した丸和商店
  2. なぜ閉店してしまったのか?
  3. 丸和商店の餃子の特徴
  4. 代替店はあるのか?
  5. 持ち帰りに便利な『浜太郎餃子』の無人売店
  6. 実際に焼いてみる
  7. 味を確認
  8. まとめ
  9. AIによるこの記事の解説
  10. よくある質問(FAQ)
  11. 丸和商店(まるわしょうてん)の概要
  12. あわせて読みたい記事

閉店した丸和商店



閉店した丸和商店の現在の外観(2025年7月撮影)
丸和商店の現在(2025年7月撮影)


閉店から半年以上が経過した2025年7月現在でも、店舗の外観はそのまま残っています。
まるで時間が止まったかのように、餃子工房としての名残をとどめていました。


丸和商店の看板(2025年7月撮影)
お店の看板(2025年7月撮影)


看板も当時のまま。
筆者自身も長年のファンとして、ふと「また復活してくれないだろうか…」と願ってしまいます。



なぜ閉店してしまったのか?



昭和44年創業以来の丸和商店の閉店の案内(2025年7月撮影)
閉店の案内(2025年7月撮影)


閉店の理由については、店主さん自身からの詳しい説明がありません。
そのため、あくまでもネットの口コミなどを参考にした推察となります。

「急に決まったと店員さんが話していた」という証言や、閉店案内のすぐ下に「正月休みのお知らせ」が貼られていたことからも、年明け以降も営業を続けるつもりだった様子がうかがえます。

このことから、計画的な閉店ではなく、健康上の問題や家庭の事情といった突発的な理由によって、急きょ閉店を決断した可能性が高いと言えるでしょう。



丸和商店の餃子の特徴



丸和商店の生餃子1000円分(2024年5月撮影)
生餃子1000円分(2024年5月撮影)


まず印象的なのは、餡のやさしい味わい。
キャベツが主体のあっさりとした餡に、豚肉・ニンニク・生姜が絶妙なバランスで調和。
ニンニクは控えめなのにしっかり存在感を残しており、「毎日でも食べられる味」として幅広い世代に愛されてきました。


丸和商店の焼き上がった餃子の拡大写真(2024年5月撮影)
焼き上がった餃子(2024年5月撮影)


そして注目すべきはその「皮」。

薄くてしなやか、それでいて焼き上がるとパリッと香ばしく、中の餡はふっくらとした食感。
まさに“包む”というより「一体化」している印象で、口コミでは「赤ちゃんの肌のよう」とまで表現されるほどの繊細さ。

この皮こそ、他の餃子と一線を画す理由であり、再現が難しいゆえに唯一無二の存在だったといえます。

そして、この素朴で繊細な餃子を、唯一無二の存在に昇華させていたのが特製の味噌ダレです。 一般的な酢醤油とは一線を画す、甘みとコクのあるまろやかなタレが、あっさりとした餃子の味わいをぐっと引き立て、多くのファンを虜にしていました。このタレこそ、他のどの店でも味わえない「丸和の味」の核だったのです。


代替店はあるのか?



浜松餃子といえば、キャベツをたっぷり使ったあっさり系の餡と、付け合わせのもやしが特徴です。丸和商店もその王道を行くスタイルでしたが、その中でも特に繊細な味わいで知られていました。

以下の通り浜松餃子で人気のお店と丸和商店の違いをピックアップしてみました。

特徴 丸和商店(基準) むつぎく 喜慕里(きぼり) 福みつ 石松餃子
餡の特性 非常に軽やかな「あっさり」味。キャベツの甘みが主体で、ニンニクは控えめ。 非常に類似。野菜主体で細かく刻まれた「あっさり」タイプ。 類似。「あっさり」で細かく刻まれたキャベツ、ニンニク控えめ。 類似。「あっさり」でキャベツが豊富。 類似。「あっさり」でキャベツが多く、地域の標準的なスタイル。
皮の食感 非常に薄く、繊細。生の時は柔らかい。 完璧に一致。「極薄」と絶賛される。 完璧に一致。「通常の半分の薄さ」と名高い。 正反対。厚く、しっかりしており、揚げ焼きのようにカリカリ。 標準的な薄さだが、特に繊細との評価は少ない。
味噌ダレの有無 あり(最大の差別化要因) なし なし なし なし。独自の酢醤油が特徴。
営業形態 持ち帰り専門店 イートイン主体(行列必至)だが、持ち帰りも可能。 イートイン主体、持ち帰り可能。 イートイン主体だが、持ち帰りも非常に人気。 イートイン、持ち帰り、全国通販と多角展開。
価格対価値 伝説的(例:56個1000円)。 良好だが、標準的な飲食店価格。 良好だが、標準的な飲食店価格。 良好だが、標準的な飲食店価格。 良好だが、大規模な商業展開を反映した価格。
総合的な一致度 絶対基準 極めて高い(餃子本体)。味と食感を最優先する純粋主義者向け。 好みが分かれるかも。 歴史ある人気店ですが、最近は常連の方から「味が変わった?」といった、少し気になるコメントが寄せられることもあります。 低い(食感)。餡は近いが、全く異なる食体験。 良好(スタイル)。安全牌だが、丸和独自の個性は望めない。




持ち帰りに便利な『浜太郎餃子』の無人売店



筆者の場合、イートインよりも持ち帰りが重要。
さらにニンニクが苦手という条件もあり、浜松餃子の中で丸和商店の代わりになりそうな存在は「浜太郎餃子」しかないのでは?という結論に至りました。


浜太郎餃子の餃子無人売店(2025年7月撮影)
浜太郎餃子の無人売店(2025年7月撮影)


そこで実際に無人売店に立ち寄ってみました。
コロナ禍をきっかけに全国に広まったスタイルで、冷凍餃子の持ち帰り専門店として営業しています。


浜太郎餃子の無人売店の風景(2025年7月撮影)
無人売店(2025年7月撮影)


筆者の事前調べでは生餃子の取り扱いもあるとのことでしたが、訪問時には冷凍餃子のみの販売でした。
支払いは現金のみ。
料金箱に1000円を入れるという、昔ながらの“お賽銭方式”のような支払いスタイルです。



実際に焼いてみる



浜太郎餃子を実際に調理する準備(2025年7月撮影)
浜太郎餃子とフライパン(2025年7月撮影)


浜太郎餃子は冷凍のまま調理可能。
袋の裏面には、わかりやすい焼き方の説明も記載されています。


餃子の調理を開始(2025年7月撮影)
調理開始(2025年7月撮影)


まずはフライパンに並べて焦げ目を付け、その後に水を加えて蓋をして蒸し焼きに。
シンプルながら、焼き加減が難しい工程です。


失敗して真っ黒な餃子(2025年7月撮影)
大失敗(2025年7月撮影)


……やらかしました。見事に真っ黒。
来客対応の合間にうっかり目を離してしまい、強火のままだったのが原因です。

気を取り直して2回目。
今度は火加減を中火に落とし、説明書通り蒸し時間はタイマーでしっかり計ることで、無事に成功。
焦げすぎることなく、程よい焼き色に仕上がりました。


味を確認



浜太郎餃子を焼き直す(2025年7月撮影)
浜太郎餃子の焼き上がった餃子(2025年7月撮影)


2回目は無事に成功。
焦げすぎることなく、程よい焼き色に仕上がりました。

食べてみると、皮のしなやかさやキャベツの甘み、そして程よい肉の旨味が非常にバランス良く感じられます。
全体的にあっさりしていて、「毎日でも食べられる浜松餃子」という印象です。

しかしながら、やはり丸和商店の餃子とは異なる印象を受けました。
浜太郎餃子も十分に美味しく完成度の高い一品ですが、その味わいは丸和商店のような繊細さとはまた別の魅力がありました。
再現というよりは、違った方向性で進化した浜松餃子と言えるかもしれません。



まとめ



1969年から長年、浜松市西部で持ち帰り専門の餃子店として親しまれた「丸和商店」。
2024年12月28日に突然の閉店を迎え、多くのファンに衝撃を与えました。

理由は明かされていませんが、直前まで営業の意思があったことから、急な事情による決断だったと考えられます。

丸和商店に代わるお店として、今回は「浜太郎餃子」を取り上げましたが、やはりそれぞれのお店には個性があり、完全に代わる存在を求めるのは難しいかもしれません。

それでも、味わいの傾向が近く、冷凍で持ち帰れるという点では「浜太郎餃子」は十分に魅力的な存在。
新たなお気に入りを探しながら、あの味を心に留めていきたいものです。

AIによるこの記事の解説


情報の網羅性スコア:95/100
  • ポイント1: 丸和商店の歴史と閉店理由を丁寧に追い、現地写真や証言から「急な閉店」であった背景を推察している。
  • ポイント2: 餃子の特徴(餡・皮・味噌ダレ)を詳細に描写し、丸和商店ならではの魅力を感覚的かつ具体的に伝えている。
  • ポイント3: 他店との比較表や実食レビューを通じて、後継候補としての浜太郎餃子を現地取材で検証し読者に具体的な代案を提示。

よくある質問(FAQ)


Q. 丸和商店の閉店理由は何ですか?
A. 明確な説明はなく、健康上や家庭の事情などが推測されています。
Q. 丸和商店の餃子の特徴は?
A. 繊細な皮とあっさり餡、味噌ダレが特徴のやさしい味わいでした。
Q. 丸和商店の餃子に似た店はありますか?
A. 浜太郎餃子が近い味わいですが、完全な再現ではありません。
Q. 浜太郎餃子の無人売店の支払い方法は?
A. 現金のみで、料金箱に入れるスタイルです。
Q. 浜太郎餃子は生餃子を扱っていますか?
A. 一部店舗で扱っていますが、訪問時は冷凍餃子のみでした。

丸和商店(まるわしょうてん)の概要

店名: 丸和商店(まるわしょうてん)
住所: 静岡県浜松市西区大久保町2689

閉店日:2024年12月28日

地図リンク:
丸和商店(まるわしょうてん)の詳細地図を見る
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一次取材/撮影:かぴばら

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