2025年1月1日掲載
2025年03月16日 (日) 07時00分 発行 第11598号
【最後の訪問記】道の駅「飛騨古川いぶし」登録抹消前に見た“終わりの風景”【閉店】
初版 フィードバッグお待ちしています最終編集:2025年03月18日 06:28

2023年11月から運営会社の変更に伴い休業していましたが、残念ながら新たな運営会社は見つからず、運営は断念されました。
そして、2025年3月いっぱいで道の駅の登録が抹消される予定です。
報道によると、道の駅『飛騨古川いぶし』は、東海地方では初の登録抹消事例であり、全国で5例目となる見込みです
今回は、最後の姿となる道の駅「飛騨古川いぶし」をもう一度訪れてきました。
目次
- 2025年3月時点の道の駅「飛騨古川いぶし」
- なぜ利用客が減ってしまったのか?
- 筆者の考察
- 最後の利用
- 全盛期の頃の道の駅 飛騨古川いぶし
- 道の駅「飛騨古川いぶし」の概要
- AIによるこの記事の解説
- あわせて読みたい記事
- 参考になったサイト
2025年3月時点の道の駅「飛騨古川いぶし」
道の駅が岐阜県で増え始めたのは、岐阜県知事、梶原実氏が『夢おこし』という政策を推進していた時代です。
市町村間で優れた政策を競い合う取り組みが行われていました。
その一環として、各市町村に一つずつ道の駅を設置する動きが活発化したと記憶しています。

2025年3月の飛騨市は、まだ雪が残る季節。
道の駅「飛騨古川いぶし」も雪景色の中にひっそりと佇んでいます。
現在、店舗や情報館はすでに営業を終了していますが、トイレだけは地域の方々によって、最後まで維持管理されています。

写真の通り、施設には2023年11月から掲示された「休業のお知らせ」がそのまま残っており、時間が止まったかのような雰囲気が漂っています。
道の駅「飛騨古川いぶし」は、2003年に道の駅として登録され、翌2004年から営業を開始しました。
なぜ利用客が減ってしまったのか?
ここからは筆者の考察です。
道の駅「飛騨古川いぶし」は、周辺の交通インフラ整備の影響を大きく受けたと言えます。
以下は、周辺道路の開通状況を時系列でまとめたものです。
- 2000年10月7日
東海北陸自動車道「荘川IC〜飛騨清見IC」間が開通。
- 2002年7月
県道90号「飛騨卯の花街道」にある「猪臥山トンネル」が開通。
- 2004年4月11日
道の駅「飛騨古川いぶし」が開業。
- 2004年11月27日
中部縦貫自動車道「高山西IC〜飛騨清見IC」間が開通。
- 2007年9月29日
中部縦貫自動車道「高山IC〜高山西IC」間が開通。
- 2013年9月22日
国道41号「高山国府トンネル」が開通。
これらの道路整備によって交通の利便性は向上しましたが、逆に道の駅「飛騨古川いぶし」の利用客は通過してしまうようになり、立ち寄る人が減少していったと言えるでしょう。
。
筆者の考察
東海北陸自動車道の飛騨清見ICが開通し、高山市の西側まで高速道路がつながったことで、2002年7月には「猪臥山トンネル」も開通しました。

このインターチェンジで降りた後、高山方面へ進むか、飛騨市方面へ進むかで道が分岐します。

県道90号古川清見線にある「猪臥山トンネル」は、全長4,375メートル。
都道府県道としては日本最長のトンネルです。
このトンネルの開通により、高山市を経由せず、飛騨市までスムーズに行けるようになりました。
この当時、道の駅「飛騨古川いぶし」は、ドライブの休憩地点や茶処として多くの人に利用されていました。
さらに、ヘリポートも併設されており、緊急時にはドクターヘリが着陸できる体制も整えられていたのです。
ターニングポイント

転機となったのは、高山ICや高山国府トンネルの開通でした。
これにより、県道90号古川清見線や猪臥山トンネルを通らなくても、より早く目的地に着けるルートが増えました。
特に、高山市国府町の住民も中部縦貫自動車道を利用することで、より便利に移動できるようになりました。
結果として、県道90号飛騨卯の花街道や猪臥山トンネルの交通量は減少。
国道41号と合流し北上するルートは、人口が少ないエリアを通過するため、利用者はさらに減ったと言えるでしょう。

最後の利用

今回は、最後の機会となる道の駅「飛騨古川いぶし」を訪れました。
現在利用できる施設はトイレのみとなっています。
それでも、道の駅スタンプは設置されており、屋外に置かれているため終日利用可能です。

ただし、備え付けの朱肉はすでに乾いてしまい、まるで道の駅の歴史が終わりを迎えたことを象徴しているようでした。

記念にスタンプを押したものを撮影。
写真は反転されています。

スタンプラリーでおなじみのデザインですね。

駐車場で朝食もいただきました。
最近は自宅で準備したスープジャーにごはんを詰めて、アウトドア気分で楽しんでいます。
今回も美味しくいただきました。
全盛期の頃の道の駅 飛騨古川いぶし

こちらは過去に訪れた際の写真です。
撮影したのは6年ほど前になります。

当時の売店では、飛騨牛コロッケや様々なおやつが販売されていて、立ち寄るたびに楽しみにしていました。

アルミ缶を使った工芸品も人気で、風が吹くとくるくると回る仕掛けが印象的でした。
他にも、飛騨匠の木工製品や日用品など、手作りの品々が所狭しと並んでいたのを覚えています。

最後に、ふるさと広場の「山と生きる」という像も印象的でした。
道の駅「飛騨古川いぶし」は、2025年3月をもって登録が抹消される予定ですが、これまでの思い出を胸に、最後の訪問を締めくくりました。
道の駅『飛騨古川いぶし』は、岐阜県で43番目に登録された道の駅でした。
しかし、時代の流れとともにその役割を終え、静かに歴史に幕を下ろします。
道の駅「飛騨古川いぶし」の概要
店名: 道の駅「飛騨古川いぶし」
住所: 岐阜県飛騨市古川町畦畑2173-1
営業時間: 休業中
利用出来る施設:駐車場、トイレ、スタンプ
地図リンク:
・道の駅「飛騨古川いぶし」の詳細地図を見る
・Google Mapsで見る
・ヤフー地図で見る
経度緯度(世界測地系)
・北緯:36.21358061219907
・東経:137.1503095524039
AIによるこの記事の解説
- ポイント1: 道の駅「飛騨古川いぶし」は運営会社の変更に伴う休業後、新たな運営者が見つからず、2025年3月で登録が抹消されることが決定しました。
- ポイント2: 周辺の交通インフラ整備により交通の流れが変化し、利用客の減少に繋がったことが閉鎖の大きな要因と考察されています。
- ポイント3: 全盛期には飛騨牛コロッケや工芸品などの販売が賑わいを見せていたが、現在はトイレとスタンプのみ利用可能で、その終焉を象徴する状態になっています。
情報の網羅性スコア:92/100
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